ごあいさつ

令和6年1月の能登半島地震及び9月の豪雨災害に際し、多大なるご支援を賜りましたことに心より厚く御礼申し上げます。
また、被災された皆様には謹んでお見舞い申し上げます。

能登半島地震により奥能登地域は甚大な被害を受けました。
当法人においても、施設建物の損壊やライフラインの長期停止に加え、多数の職員が被災したことにより避難のため退職されました。その結果、十分なサービス提供が困難となり、感染症等による健康への影響も懸念され、入居者の皆様には安全な地域へ一時避難していただく措置を講じた施設もございました。

このような厳しい状況の中でしたが、地域住民の皆様から在宅サービス再開の強い要望を受け、1月下旬よりデイサービスを再開いたしました。

特別養護老人ホームにおいても、可能な限り施設設備の復旧を進め、3月には一時避難されていた入居者の皆様に帰園していただくことができ、少しずつ復旧へ向け動き出していた最中の9月21日に豪雨災害が発生いたしました。

幸いにも当法人では豪雨による直接的な被害はございませんでしたが、震災からの本格的な復旧を進めていくにあたり、地理的要因や被害の規模が大きく、なかなか業者が思うように来ることができないことから、未だ手つかずの状態となっております。しかし、入居者の生活と職員の職場環境をこのままにできませんので、石川県をはじめ関係機関と連携を密にとりながら、復興へ向け一歩ずつかもしれませんが進めていきたいと思います。

また、令和6年8月より、第三長寿園に隣接する仮設住宅にお住まいの方々や地域住民を対象とした交流事業を開始いたしました。今後は、併設した居宅支援サービスや地域包括支援センターの事務所を中心に地域との結びつきをより一層強化しながら、安心して生活できる環境の構築に努めてまいります。

依然として災害の影響が残る中ではございますが、皆様からの温かい励ましを力とし、地域福祉の拠点としての役割を果たしながら、一日も早い復興の実現に向け、役職員一同、全力を尽くしてまいる所存です。

社会福祉法人 長寿会 理事長
理事長 山元 淳二

長寿会の想い

これからちょっと先の未来、私たちが生き、作っていく社会はどうなっていくのでしょうか。
価値観、自然との関係、働き方。
世の中がめまぐるしく変化する中で、寄り添い変えていくべきこと、それでも変えられない大事なことがあるのだと感じます。
私たち長寿会がここで社会福祉に貢献し続けることは、例えば奥能登にとって、例えば日本にとって、どのような価値があるのか。
私たちは日々丁寧に走りながらも、この社会の未来に対して大きなまなざしを向け続けます。

メッセージ

尊厳・敬愛・協和

これらの理念は、私たち長寿会一同が、この奥能登の地で福祉事業を行うにあたり、何よりも大切にしている3つの言葉です。
例えば、ご利用者様や一緒に働く仲間との日頃のコミュニケーション。例えば日々の暮らしや仕事の中で何か選択をする時。はたまた大きな経営判断を下す時にまで、私たちは常にこの基本理念を仰ぎ、指針としています。

誇りある数々の祭礼に見て取れる、歴史ある奥能登のライフスタイルは、常に自然との共生を図ってきました。この里山や里海が無ければ、私たちの生活や文化はありませんし、また、私たち人間の節度のある手入れがなければ、自然もまた保つことが出来ません。

そこには確かに尊厳・敬愛・協和があって、そんな心を大切にしたいと私たちは考えるのです。

これらの理念のもと、私たち長寿会は、ご利用者様の意思や気持ちを尊重し、敬い親しみのある、やさしさで溢れた介護を行っています。